心が優しくなった日


 約3年前に京都府丹後半島の道端で知り合った1人の青年。

 半島を一周する予定だったが台風で通行止めだった。

 お互いアメリカンのバイクに乗っていたこともあり意気投合。

 短い距離だったが2台で気持ちよく走り、別れた。

 09年4月29日に私の携帯へ1通のメールが届いた。

 見覚えの無い差出人・・・迷惑メール?

 メールを開いてみると「おひさしぶりです。良かったら

 あの時のリベンジをしませんか!!・・・・」

 あれからほとんどと言うか全く合ったこともなかった

 丹後半島の青年からのものだった。

 文面をよく読んでみると、5月のGWを利用して

 九州から出てきてあの時に走れなかった丹後半島

 リベンジをしようというものだった。

 残念だが今、私は事情があってバイクを手放している。

 3年前にたった一度それも、ほんの数時間を共にした

 ただそれだけのことでも、彼は私を覚えていてくれたのだ。

 出来ることなら私もバイクを調達し一緒に風を感じて

 走りたかったが車で彼との合流場所とした道の駅

 「シルクまちかやの」まで約200㌔の距離を移動した。

 きょうで2回目の出会いなのに彼とは古くからの友のようだ。

 3年前はソロツーリングだった彼だが、今回は連れを伴って

 現れた。明るく可愛らしい女性だ。

 1時間ほど話をして別れた。

 次に会う約束もすることも無く

 ただ、お互いの安全を祈りながら。

 何年か先に、今度は私から「また、バイクに乗ったで」と

 メールを送るのかも・・・・。

 それともどこかの道でばったり再会するのか。

 たのしみである。