[背徳のメス」 黒岩 重吾 著

大阪釜が崎界隈、貧民相手の総合病院の創立記念日の夜、

仕事は熱心だが女たらしの産婦人科医師植秀人は、

ガス中毒を装った方法で殺されそうになる。

愛欲にまつわる復讐か、失敗した手術の隠蔽か。

過去の絆にしばられ愛欲に身を浸しながらも、

ぎりぎりのところに立って社会の嘘偽に抗議を続ける

植の推理は、医師や看護婦たちの過去を次々にあばいてゆく。

直木賞受賞の長編推理小説