2007-07-26 ■ 積読・乱読 『赤目四十八瀧心中未遂』 車谷長吉著 「私」はアパートの一室でモツを串に刺し続けた。 向かいの部屋に住む女の背中一面には、迦陵頻伽(かりょうびんが)の 刺青があった。ある日、女は私の部屋の戸を開けた。 「うちを連れて逃げてッ」−−。圧倒的な小説作りの巧みさと見事な文章で、 底辺に住む人々の情念を描き切る。 直木賞受賞で文壇を騒然とさせた話題作。